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『経済学で出る数学』 数列と貯蓄

4.1 等比数列

 

等比数列の第t項は初項cに公比δをt-1回かけて得られるので、cδ^t-1と表す。

 

・毎年の収入がω万円とし、割引因子をδとおくと、各年の収入の割引現在価値の数列はYt=ωδ^t-1と表せる。

 

4.2 数列の極限

 

・数列には収束するものと発散するものがある。

 

等比数列は公比の絶対値が1未満のとき0に収束する。

 

4.3 級数

 

・数列の合計をとって得られる新たな数列を級数という。級数を表す場合には∑を用いる。

 

・∑は線形性を満たす。

 

・毎年1度ずつ一定の額のお金を預け入れ続けたときに、口座の残高が合計でいくらになるかという問題は、等比数列の和の公式を使って計算できる。

 

等比数列級数は、公比の絶対値が1未満のときに有限の値に収束する。

 

4.4 割引現在価値の和

 

・収入の流列ωtの割引現在価値と、毎年ωの一定額の収入があることの割引現在価値とが等しい場合、このωを流列ωtの平均割引現在価値と呼ぶ。

 

・債券価格と額面がちょうど等しいような利付債の利回りは、残存期間に関係なくクーポンレートに一致する。また、利回りがクーポンレートに一致するような利付債の債券価格は額面と必ず等しくなる。

 

4.5 漸化式

 

・ある項とその前後の高の関係を表す等式を漸化式という。

※(一般項…a(n)=nの式で表されたもの。漸化式…n番目とn+1番目の式の関係を表したもの)

 

漸化式でatなどの数列の項をすべて同じ値とおいて得られる方程式の解を定常状態という。帰納的に定義される数列が収束するなら、その数列の極限は必ず定常状態となる。

 

・初項がある定常状態とは少し異なる値のとき、漸化式で定義される数列が同じ定常状態に収束するならば、その定常状態を安定的という。

 

・初項がある定常状態とは少しでも異なる値のとき、漸化式で定義される数列がその定常状態に収束しないならば、その定常状態を不安定という。

 

4.6 もう少し練習

 

・額面が償還されず、永久に利息の支払が続くような特殊な利付債をコンソル債と呼ぶ。実際に発行された例は多くないが、18世紀後半から20世紀前半にかけて英国の国際として発行された。

 

・株価の価格を求める理論として「配当割引モデル」がある。これは「将来の株式配当を割り引いた現在価値(の和)に株価が一致する」という理論である。これは債券から得られる投資家の利益に注目することによって導ける。